小説家

2004年2月5日 日常
以前お付き合いしてた男性。

プロではないがネット界ではちょっと有名(プチ?)な
「SM官能小説家」であった。

アダルト系サイトで連載をしていて、私も彼の「小説」の一ファンだった。

なによりもエロの裏に隠れてる繊細な優しさが好きで、
小説の中のS的ご主人様に「筆者」をダブらせていた。

なにしろ好奇心旺盛のその頃の私は、
BBSにメッセージを書いたりして彼の気を引こうとした。

その後彼は私の名前で「連載」を始めるようになり、
私を喜ばせ、もちろん都内に住む彼に私は会いに行くようになった。

「続きが読みたいの」

「じゃあ、続きはどうしたい?」



ロックバンドに狂うグルーピーのように、
私は彼の言葉に惚れて、彼に抱かれた。

沢山のファンの中で自分が特別扱いをされてると思う事に、
酔っていたのかもしれない。

その男とのセックスは予想通りSMチックだった。

チックというのは、小説の中よりも「ソフト」だったから。

彼の車にいつも常備されてる皮革のバックには人通りのSMグッズが入れられていた。

最初は困惑したのだが、縄しばりも思ったよりも痛くないし「縛る」という行動に「興奮」したのかもれない。

作りもののアダルトビデオの世界を覗いたようだった。

楽しかった。

それでも私はそれが長く続くとは思ってなかった。

楽しく淫靡なセックスも、片方の思い入れの比重により壊れてしまうのだった。

彼は私を本当に愛し始めた。

私は冷め始めていた。

私とのセックスのためだけに生きてるように見えてウンザリした。

彼は彼らしくしててほしかった。


私の我が侭なのか。

素敵な文章を書く小説家が、ただの「エロ中年」に見えた時、
彼のセカンドビジネス「小説家」も幕を閉じる事になる。

何が書きたいのか。

自分にも言えるんだけど。

「○○のためにやってるのに・・・・」

という気持ちは捨てるべき。


「自分のために」
自分を大事に出来たならば、
自然に相手にも伝わるはずだ。

それが素敵だと思う。

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