拍子抜けな気持ち

1年に一回だもの。
まだまだ引きずって誕生日話を。

23日の早朝は誕生日前夜祭を終えご機嫌で眠った。

Pさんは忙しいとかなんとかいってもきっと会いに来てくれるだろう・・・なんて期待をする私。

ベッドで疲れた体を伸ばしても、頭の中はイロイロ考えてた。

ウトウトしてたら電話が鳴った。

飛びつくように取る。

「もしもし？」

「・・・・・・・ガチャ」


間違い電話？
なんだかイヤな気分。
Pさんだと確信してた私は落胆する。

それから眠れなくなってしまったのでシャワーする。

「家で寝る」

なんて嘘。

きっちり化粧していつでも外出できる服装に着替えた。
何も予定はないのに。

時間が経つにつれ焦る私。

（昨日あんなにたのしくお祝いしてもらったんだからいいじゃない。充分よ。あなたって本当に欲張りね。子供じゃないんだから誕生日って事で何を騒いでるのよ）


心の奥底で私が言う。
腹を立ててる自分に向かって。


どこに行くあてもないのに、
たっぷり塗ったマスカラの睫毛をバサバサさせながら読書をするが上の空。

日曜日のTVはいつもの数倍もツマラナイし。

遅めのランチでも食べに行こうかしら？って思い友達に電話をかける。
3人目でヤメタ。
悪い事は続くもの。
きっと4人目も先約があるだろうと思って。

一人勝手に

「どうして一人も誘ってくれないの？」

って頭にくる。

電話も鳴らない。











夜の礼拝へ行く。
イライラしてたら駄目だ。
落ち着かなきゃ。
神様に感謝の気持ちを・・・・って。








23日は終わった。

夜中の零時を過ぎたら心がスッとした。

何を躍起になってたんだろう。

子供みたいね、私。


男とセックスするとか、
花束が届くとか、
素敵なホテルに行くとか、
何かスペシャルな事があるとか、










何もなかったわ。







電話が鳴った。

「Hello! Sweetheart.happy Birthday!!!」

Dだった。

アメリカはまだ23日か・・・・


でも、意地悪に私は言った。

「You know My birthday is over.」

冷たいかな？と思いつつそう言った。

彼はこっちはまだ23日だよと明るく言うので私もなんだか怒ってるのが馬鹿らしくなる。

Dは私をMISSしてるといい、
それはそれで嬉しかった。

Dとの電話が終わると昼間に私がかけまくった女友達からマシンガンのように続けてコールバックだ。

「今からどこかで飲もうか？」
「いいわ。もう今日は疲れちゃったし」
「彼と会ってた？」
「いないわよ、そんな人」
「またぁ！彼はどうしたの？」
「別れたじゃない。言わなかったっけ？」
「じゃあ今は？」
「恋人じゃないし、、、、愛人ってとこかな？」
「何それ〜ちゃんと恋愛しなさいよ」
「してるよ。大丈夫」


なんて感じ。




24日になってからというより、夜が深まるにつれ元気になる私。

3時になったので電気を消す。


携帯が鳴った。

「今から行くよ」

Pさんだった。
低く疲れた声。





「ごめんね、眠いの」





そういって電話を切って寝る。

こんな私なのだ。